10月14日に西区在宅ケア連絡会がありました。今回は第187回。1997年から行われているのですごく息のながい活動になりますね。

今回メインだったのは、今年から各区で行われた地域連携をすすめるためにというワークショップの結果の説明です。在宅ケアにおける多職種間で連携のおける課題と解決策についてワークショップで様々な意見が出されたと思うのですが、それをまとめたものを発表して下さいました。大変な作業だったと思います。

1、まず連携における課題 一番の問題は、やはり!「医療側の問題」でした!一番たくさん上げられていました。頭が痛いです〜。 どんな課題があがったかを羅列してみます

(1)在宅などに対応できる医療機関、医師が少ない 在宅
・24時間対応できる病院が限られる
・急性期医療機関の側も在宅の視点を持つことが必要
・在宅医療の具体的な始め方がわからない
・訪問診療導入時の調整が難しい
・重度化した入居者さんの往診対応でいるところがない
・利用者さんの体調が悪くなった時に、かかりつけ医がすぐに対応してくれない 認知症 ・認知症専門医につながらない
・認知症患者を診てくれる病院が少ない
・認知症専門の往診がない
・精神科の訪問診療
・往診があると助かる 障がい者
・個々の障がいに対応できる医療機関が少ない
・障がいのある方を診てくれる病院が少ない
・バックベッド不足 その他
・感染症対応できる医療機関が少ない

(2)医師に相談したいが、しづらい
・普段の困りごとをドクターに伝えたいが相談しづらい
・相談しにくい先生がいる
・総合病院のドクターとの距離が遠い
・主治医と直接話す機会がない
・サービス担当者会議に出席してくれない
・担当者会議への参加依頼をしづらい

(3)退院➡在宅の引き継ぎがスムーズにいかない
・利用者さんの入院中の情報を知りたい
・退院準備を十分に行っていない
・在宅医療への引き継ぎが少ない。退院時カンファレンスをしていないことも多い。
・退院後の生活も考えて退院させて欲しい
・急性期病院は退院への準備が遅い

(4)在宅・介護などへの認識が不足
・医師はもっと現場を見に行くべき
・病院の主治医が在宅の仕組みを理解していない
・薬局で在宅業務をしていることを知らないドクターがいる
・病院側が「介護」についてしらない
・認知症の人に対する認識が少ない

(5)医療機関側の相談窓口の課題
・病院に連携の相談窓口がなかったり、分かりづらかったりすることがある
・連携の取りづらい病院がある(MSWがいない)
・医療連携室の相談員でも「介護」と「医療」の場がわからないこともある
・病院からの情報が少ない

(6)医療職同士の連携が不足
・ドクター間の連携が不足している
・在宅医療を行う医師同士での連携が不足
・かかりつけ医と往診医の治療方針が違う場合がある

(7)その他 ・ケア連絡会に医療職の参加が少ない
・在宅での生活の様子を把握する時間がない(往診時間が限られている)
・病院により連携の仕方が違う
・病院内のスタッフ同士の情報交換が少ない(医師、MSW、PT・OT)

よくぞここまで上げて下さったと思います。でも本当に反論できませんね。 解決策として上げられたことも少し抜粋しておきます。

(1)まずは顔合わせ
(2)ケア連絡会を活用
(3)研修、実地研修
(4)飲み会、親睦会
(5)窓口作り ケアマネをおいて窓口を作って欲しい


在宅医は不足しているとよく言われますが、ホサナファミリークリニックは半年経ってもまだ訪問診療患者さんはそれほど増えていません。需要がないのか?とも思ってしまいます。 足りないならもっと私たちに依頼して!と言いたい。私たちも情報発信はしているのですが、まだまだマイナーなクリニックですので、なかなかケアマネとか連携室からの依頼が来ません。

私たちとするとやはりMSW(ケアマネ)を雇用して窓口をしっかり作っていくことが一番いいのかなと思っています。 いい人材を捜していきたいですね。

私たちはもちろん24時間対応ですし、介護職との連携も大切にしていて、サイボウズを使用して情報交換を行ったりしています。退院時カンファは必ず出席しています。重度の方、障害者の方、認知症の方にももちろん対応可能です。末期がんの方も在宅での看取りも実際に行っています。一人一人にじっくりと向き合い、病気だけではなく、その方の生活にも焦点をあてて医療・ケアを実践しております。

どうぞ皆さん、よろしくお願いします。

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地域連携といわれておりますが、一方ではmsw自身が専門職化になってきてしまい、地域との繋がりを持とうとしない傾向も見られます。
ケア連や他の研修会をみても昔に比べ、mswの出席率が悪い。若いmswの参加がないことからもはっきりしています。
  • らんき
  • 2014/10/15 22:37
らんき様、コメントありがとございました。MSWが少ないというのは残念な感じですね。連携においては扇の要的な存在と思うのですが。専門職化して、連携をしなくなるというのは逆のような気がするのですが、本当にそんなことを考えているMSWっていらっしゃるのでしょうか?同じ法人内でぐるぐるさせるとか、そもそも在宅復帰を考えていないなどでしょうか?
  • ホサナ一木
  • 2014/10/20 20:27
一木先生
福祉系大学は社会福祉士という専門職を育てたい。ということに特化し、MSWを育てたいわけではないのです。
そして、大学の教授はMSWのしごとを理解していない。
しかしながら、MSW協会は社会福祉士でないと入会ができないなどの状況も見受けられる。
病院での実習を受け入れるにしても大学側がフルイをかけてしまい実習先との考えもズレが起きています。

生粋のMSW(従来のMSWの倫理綱領をベースとして働いてる方)はいまここにある在宅復帰、地域連携を顔が見える関係で行っていけるでしょうが、
若い社会福祉士(あえてMSWとは表現をしません)のなかには、医療ソーシャルワークとしての在宅復帰の意味、顔が見える地域連携を意識するまで考えられない方も多いと思います。
  • らんき
  • 2014/10/21 23:23
らんき様、ありがとうございます。そうなんですね。社会福祉士=MSWという印象をずっと持っていましたが、確かに言われてみれば=ではないのですね。専門化した社会福祉士は行政の仕事につくのでしょうか?CSWなんてドラマもありましたし、最近スクールソーシャッルワーカーというのがあることも知りました。
  • ホサナ一木
  • 2014/10/28 21:37





   

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