誰でもできる聞き書き講座が2019年8月10日、11日に札幌であり参加してきました。

 

実は札幌は「日本聞き書き学会」の発祥の地だそうで、第1回の聞き書き学会が札幌で行われたという歴史があります。 その後色々な理由で学会自体は休会となってしまいましたが、聞き書きはNHKなどで特集があったあと、医療福祉領域の方々がたくさん興味を持つようになって、現在は全国で実践されるようになっています。現在2年に一度「日本聞き書き学校」が開かれています。

 

今年の4月に榊原千秋さんが札幌にいらして守る会大学でお話しされたあとの懇親会の席で、聞き書きを是非札幌でやってもらいたい!という強い思いを伺い、NPO法人とものむらが主体となって準備をすすめ、今回の開催となりました。

 

小田先生です。聞き書きいついて熱く語ってくださいました!!

 

石川県小松市から駆けつけてくださった聞き書き伝道師榊原さん

pooマスターと聞き書きはセット!と強調されていました。

 

 

 

今回の講師は聞き書きの大御所、日本聞き書き学校教務主任 小田豊二先生です(ちなみに校長は柳田邦夫さんです)。

そして、今回の札幌での開催をのために小田先生との間を取り持ってくださった石川県小松市のややのいえ&とんとんひろばの代表、pooマスター榊原千秋さんもお忙しい中、駆けつけてくださいました!

小田先生、榊原さんありがとうございまし。

また2日目にゲストスピーカーとして登壇してくださった札幌市西区宮の沢町内会副会長中川和彦様、ありがとうございました。

 

以下小田先生のハンドアウトをまとめてみます、

 

そもそも聞き書きとは何か

・「聞き書き」とは、人生の先輩の話を聞いて、それを記録し、後世に残すこと。

・もう少していねいにいうと 「人をよりよく知るために、その人の話を聞いて(聞いて) それをその人の話し言葉で書いて(書いて) 一冊の本にして、その方に差し上げる(製本する)ボランティア活動」です 聞き書きをするとどうなるか

・忘れていた記憶が蘇り、お年寄りの脳が動き出す ・こらが学ぼうとすればお年寄りが「まだまだ必要とされている」実感を得る

・本にして差し上げることによって、話し言葉による自分史ができる

・お年寄りから、たくさんのことを学ぶことができる

・地域の新たな「庶民史」が浮かび上がってくる(「お年寄りがひとり亡くなると地域に図書館が一つ消える」と言われている)

・お年寄りを「人生の先輩」として敬う気持ちが生まれ、感動を得る

・またお年寄りの家族からも喜ばれ、亡くなられても、この一冊のなかでお年寄りが生きている(話し言葉の有効性)

 

聞き書きの目的

(1)庶民の歴史を残しておく

(2)人生の先輩からたくさんのことを学ぶ

(3)お年寄りに生きがいを持っていただく

(4)感動を共有する

(5)お年寄りに優しい町づくりに貢献する

 

*お年寄りは、いま、話したがっている 聞かせてもらおうよ、あの方の人生を 語りたいんだよ、これまでの苦労を 伝えたいんだよ、自分の知識や技術を そして、認めてもらいたいんだよ、生きてきたことを

 

認知症の方の聞き書き

・思い出を聞いたらをそれを書き留めておいてあげる(忘れても安心と伝える)

・認知症のお年寄りにはふと浮かんでくる記憶があるが、すぐにまた過ぎ去ってしまう。そのことで不安になることもある。だから私たちが聞き書きとして聞かせていただき、それを残していく。そしてそのことを伝える。もう忘れても大丈夫だよ!と安心させる。

・聞き書きをする人は記憶の番人

・「行ってきまーす!」「ありがとね」などひとことでもいいので、どのような場面でどのような言葉があったか、何年何月何日と日付をつけて残しておく(←ここが大事。あとであーあの時こんなことがあったなあと思える)。

 

ハンドアウトの例

(1)ヘルパーさんが、「◯◯さん、体調はどうですか?食欲は?」と母に聞くと、どこからそんな大きな声が出るのかと思うほど、大きな声で「行ってきまーす!」(平成29年1月4日)

(2)母は今日はなんだか元気がない。きっと頭がモヤモヤしているのだろう。こういう日は何を言ってもダメだろうと思いながら、「お母さん、大丈夫?」と一応、声をかけてみた。すると、はっきりした声で「ありがとう」と言った。それを聞いた時、涙が出そうになった。(平成29年1月7日)

 

エッセンス(講義の中で小田先生が語られたこと)

・インタビューは聞き手側が聞きたいことを聞くが、聞き書きは相手が話したいことを聞く

・人の話を丁寧に聞くと、人間にとってもとても大切な「尊敬の念」が生まれてくる

・相手から教えていただくという姿勢が大切 ・聞き書きに上手い下手はない。語り手の気持ちがどれだけわかっているか、感動できたかどうか、それだけ

・その人が亡くなっても、その人は本の中で生きている。話し言葉で方言もそのまま書くので、その本を見ると生きていた時のことを思い出す。葬式や法事などで親族に配ってみんなで読んだりすると感動的

・話し言葉で書くのは、その人らしさを大切にしたいか 「わたし」「わたくし」「おら」などそれぞれ言い方がちがうし、その人らしさがその中にある

・聞き書きは言葉の入った薬箱。薬箱の中には「言葉」という薬が入っている。例えば、「かけっこ速かった?」と聞けば、運動会の話しになり、子供の頃、運動会で活躍していたお年寄りは俄然元気になり運動会のことを話してくれる。「かけっこ」という言葉からお年寄りを元気にできる力があるということ!

・薬箱に入っている「言葉」;父、母、きょうだい、子供の時の思い出(学校、遠足、運動会)、行事、戦争、流行歌、結婚、相手の家、子供、料理、子育ての思い出、仕事など色々とあり

・お孫さんやひ孫さんにメッセージを残してもらう。まだ生まれていなくても残してもらう。それを10年後、20年後に孫、ひ孫が見ることになる。これって素敵ですよね。

・聞き書きをすると自分が成長する、優しくなれる。いつも認知症のお母さんに怒ってばかりいた女性が、お母さんに聞き書きを始めた。そうしたらいつの間にかお母さんに怒ることがなくなっていた。ある日お母さんから「最近随分優しくなったね〜」と言われた。

 

もっと具体的な方法もたくさん伺いました。 そして昨日は実際にテープ起こしをした原稿を見て、自分なりに聞き書きをまとめる作業 そして今日は実際に語り手に来ていただき、小田先生がどのように話を聞いていくのか実演を見せてくださいました。

語り手は私たちのクリニックのある宮の沢町内会の副会長中川和彦さんが来てくださいました。

 

これから今回のお話から各自で聞き書きの本を仕上げ、小田先生から添削を受けます。 そして10月にまたみんなで集まって自分たちの作品をお互いに読んでさらに勉強しようということになりました。 聞き書き学校北海道分校が出来上がりました! 今回参加できなかった方も次回10月に参加していただければと思います。 また案内をSNSやブログなどで案内しますので是非ご参加ください!!

 

たくさんの方が参加してくださいました。

 

最後に集合写真。NPO法人とものむらなので「ともちょき」で

 

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