コウノメソッドをご存知でしょうか。名古屋の河野和彦先生が開発された認知症の診断、治療の方法です。昨年ネットで拝見し、かなり興味を持って勉強を始め、この春から在宅医療や特別養護老人ホームで認知症の患者さんを診る時にコウノメソッドをベースとして診療をしています。とても実践的、実際に効果を感じつつ取り組んでいます。





コウノメソッドで特徴的なのはフェルガードという健康食品を治療に用いることです。米ぬかとガーデンアンゼリカの抽出物が混合されています。ガーデンアンゼリカは西洋当帰とも呼ばれる植物です。当帰は漢方薬でもよく使われている成分ですね。 ずっと気になっていて最近ようやくフェルガードを販売している会社に連絡をとったところ、社長さん自らが来て下さり、色々と説明して下さいました。聞いてみて改めてフェルガードのもつ力を感じました。色々な基礎データや臨床データも蓄積されており、自信を持って勧められるものですね。今後は積極的に患者さんに飲んでもらおうと思っています。健康食品なので自費で6000円(ガーデンアンゼリカが多い物は9000円)ほどします。あくまで健康食品ですので、患者さん、家族とよく話した上でのこととなります
が、色々なデータは示して行こうと思います。



 あとなんといっても色々な薬を使いこなし、周辺症状を改善させる技がたくさんあることが頼もしいです。認知症で大変なのはもちろん本人はつらいのですが、周辺症状悪化による介護負担の増大も厳しい問題です。そこをかなり改善することができるのはここ半年特養での投薬などでも実感してきました。 また認知症の中核症状に対してもあきらめずに攻めていく姿勢もすごい物があります。私もアリセプトとかメマリーなどは効果はあまりはっきりと分かる物ではないと考えてきましたが、投与方法でかなりの効果を出すこともわかりました。こちらもかなり難しい調整だと思いますが、取り組んで行こうと思っています。 コウノメソッドには実践医登録というのがあります。私も副院長の矢崎医師もコウノメソッドを色々と勉強してきました。もう少し実践して、近いうちに「実践医」と名乗れるようになりたいと思っています。

他に大切なのは最近はやっている「ユマニチュード」。これは認知症患者さんへの接し方の方法。私も読んでみましたが、ある意味当たり前の対応が大切だということ。人を人として尊重して、大切な存在として接するということだと思います。
当たり前と思いましたが、出来ないないことも多いと感じ、反省しました。病院でも施設でも外来でもちゃんと出来ていると言えるところはなかったなあ。こちらも特養や在宅医療で実践中です。
もちろん以前から勉強している三好春樹先生の対応もいつも意識をしています。


コウノメソッド+ユマニチュード+三好春樹  


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