先日札幌市西区二十四軒にある、看護付き宿舎「なはちがる」というところを見学してきました。私の同級生で在宅医療をやっている金谷先生から紹介してもらいました。 もともと訪問看護ステーションを運営されていて、今回あらたに「なはちがる」を開設されました。医療度が高く、看護師さんが24時間ケアする必要のある方を対象としています。きっと実際に訪問看護を提供しながら、必要性を感じて開設したものと思われます。 赤い看板がいいですね。




ビルの1階を利用した施設です。 内部はこんな感じ



真ん中に通路があって、両側に部屋があります。全部で11部屋。各部屋は壁で仕切られていますが、通路側はカーテンです。 お風呂や利用者さん用のトイレは設けていません。なぜならそれらを利用できる方は対象にしていないからです。 対象は介護度3以上の方で、医療度の高い方です。末期がん、人工呼吸器を使用している方、24時間にわたり痰吸引が必要な方、中心静脈栄養の方、インスリンを打つ必要があるけど自分では打てない方などでしょうか。 入浴が必要な方は訪問入浴介護を利用したり、ディサービスを利用します。トイレはほとんど膀胱留置カテーテルなどになるのでしょうか。居室はまあまあ広いのでポータブルトイレは利用可能ですね。




この割り切り方が非常に潔くて脱帽しました。確かに、少し軽くて、医療度が高くない方なら、入る場所は札幌にはたくさんあるわけで、それほど困りません。しかし、医療度が高い方が退院を迫られた時に、在宅で無理なら行く場所がなくなります。 24時間看護体制を敷いている有料老人ホームはもちろん札幌なら何カ所かありますが、どこも高額で普通のご家庭では入居できません。

「なはちがる」は家賃、食費などすべて込みで月75000円(冬期は暖房費で+5000円)。それに介護保険サービスの自己負担分が加わります。重い方が多いので訪問看護などをフルに利用すると2〜3万円程度かかると思うので、だいたい月10万円程度の負担になります。

24時間の看護を受けて、この値段はかなり安いと思います。もちろん看取りまで対応しています。 医師は各患者さんごとに訪問診療を利用します。もともとの主治医の先生に来てもらってもいいし、施設側で紹介もしてくれます。

開設したのは亀井さんという看護師さんですが、現在は毎日社長自らが夜勤をしています。「え〜!」と驚きましたが、「たまには日中に家に帰っていますよ」と。そりゃそうですよね。ちゃんと家に帰って下さい。 大変そうだな〜と驚いていたら「楽しくてしょうがいない!」とのお言葉。さらに「なんでみんなやらないんだろう?」と。

看護付き宿舎という発想といい、この仕事ぶりといい、すんごいナースがいたもんだ!と何度も驚かされました。 どーんと構えていてなんだかとても安心感、安定感のある方でした。安心して患者さんを紹介できますね。


住所 札幌市西区二十四軒1条7丁目2−6
看護付き宿舎 なはちがる
電話 011-624-5733


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